30代になって久しぶりにスポーツをすると、全然動けなくて愕然とした。という経験はないだろうか?
自分の頭の中のイメージでは10代の現役バリバリの頃の動きをしているつもりなのにできていない。
これが老化というものだ。
年を取ると動けなくなる。というのは分かっていたが、実際に自分が体感すると、どうしても抗いたくなる。
そこで、30代以上の人が現役の頃の身体能力を取り戻すためにするべきトレーニングを紹介しよう。もちろん、現役と全く同じやそれ以上の身体能力にすることはほぼ不可能なので、あくまで近づけるためのトレーニングと理解してやっていこう。
より速くという気持ちを思い出す
年を取るのは肉体だけの話ではない。
心も年を取るのだ。
若い頃は、何をする時もより速く、より強く、と思っていたはずだ。ところが今はどうだろうか?フォームをきれいにとか、ゆったりと大きく、という気持ちの方が強くなっていないだろうか。
このゆっくりとという気持ちが身体能力を低下させる一番の原因だ。
色んな動作をより素早くやるという気持ちをもう一度取り戻すのが最初のステップだ。
色んな動きをしてみる
10代の頃は休み時間に鬼ごっこをしたり、階段を一段飛ばしで上ったり、柵を飛び越えたり、意味もなく飛んでみたり。日常の中で色んな動きをしていたはずだ。
特に、体育で色んなスポーツをやっていたのが大きい。
ところが30代になると、歩く・立つ・座る・階段の上り下りくらいしか日常で行う動きはない。そうなってくると、人間の体は使っていない部位から衰えていく。
いくら筋トレをしても、鍛えられる筋肉は限られている。(※筋トレの本に載っている全てのトレーニングをやれば満遍なく鍛えられるかもしれないが、それができてないから今衰えているのだ。)
全身を満遍なくきたえるには色んな動きをしてみるしかない。
ただ、ジムで変な動きをしたりするのはかなり恥ずかしいはずだ。
なので、公園の遊具で実際に遊んでみるのがいい。公園の遊具は子供が遊ぶためのものだが、子供の身体能力を向上させるために色んな動きをさせる工夫が凝らしてある。
筋力トレーニング
今の自分と若い頃の自分。自分自身の重さはどっちが重く感じていただろうか?
体重的には今の方が重い人や現役の時の方が筋肉で体重が重かった人、どちらもいるはずだ。
だが、もし現役の時と30代の自分の体重が同じだったとしても、絶対に今の自分の方が重く感じるはずだ。
これは若い頃の筋力が失われたことが原因だ。
体を軽く感じるようにするためには、筋力を取り戻すしかない。
特に下半身の筋トレを中心に行うことで体を軽く感じるようになるはずだ。
ラダートレーニング
筋トレで全身の筋力がある程度戻ってきたら次の段階。
敏捷性を取り戻すトレーニングだ。それに最適なのがラダートレーニングである。
ラダー(はしご)を地面に置いてそれを使って色々なステップをするトレーニングだ。
自分が思っている場所に最速で移動する、という敏捷性を取り戻すことができる。
ラダーでできるトレーニングの種類はYouTubeにあるので、それを見ながらやっていこう。
デプスジャンプ
身体に敏捷性がある程度戻ってきたら次の段階に入ろう。次は筋肉の伸張反射を高めるトレーニングを行っていく。
伸張反射とは筋肉が伸ばされた時に、それに抵抗しようとして力が入る反射のこと。筋肉が一番避けたいのは千切れることなので、伸ばされたら力が入って長さを元に戻そうとする。
瞬発力を使うスポーツではこの反射を利用して動きを速くすることが多い。テニスでサーブを受ける時、野球の守備をする時、静止せずに動き続けろと言われたことはないだろうか?これが伸張反射を使うために大事なことだからだ。
伸張反射を特に実感できるのは、垂直飛びと助走をつけたジャンプ。
絶対に助走をつけて踏み込んだ方が高く飛べるはずだ。
踏み込んでしゃがむ時に筋肉が引き延ばされるため、伸張反射が強く働く。
もちろん若い頃はこの反射の力が強く、素早く動くことができるし、体が軽く感じる。
この伸張反射の力を強くするトレーニングが「デプスジャンプ」だ。
トレーニングのやり方自体は非常に簡単。
高いところから飛び降りて、すぐに高いところへジャンプする。ただこれだけだ。
この時、地面に足をつく時間をできるだけ短くすることが大事。
落ちたら、タンッという感じですぐにジャンプする。
これで爆発的な瞬発力を取り戻すことができる。
10代の身体能力に近づいたら
いくら素晴らしいトレーニングも続けないと意味がない。
さらに、目標がないとモチベーションは保てない。
トレーニングを続けてスポーツをバリバリ楽しんでいる姿を想像してモチベーションを高めよう。
身体能力を取り戻すことができたらあとは思う存分スポーツを楽しもう!!!