足の速い生き物はよく耳にするが、逆に遅い生き物はどんなものがいるのか?
今までほとんど焦点を当てられなかった、世界最遅ランキングを作成してみた。
10位 コアラ
秒速447cm(時速16km)
1日18~20時間を休んだり、眠ってたりしているため、ほとんど移動はすることはない。
ユーカリの木の上で食事や睡眠をとっているが、ユーカリの葉に含まれる「シネオール」という油の匂いを嫌がる動物が多いため、彼らにとって木の上こそが安住の地となったと考えられる。外敵から逃げる必要がないのであれば遅くても困らないはずである。
9位 アメリカヤマシギ
秒速222cm (時速8km)
「世界で最も飛ぶ速度が遅い鳥」と言われている。鳥の飛ぶ速さは平均で時速50kmであり、比べるとかなり遅い。藪の中で静かに暮らしている。独特なダンスをする事で有名。足で地面を揺らし虫の居場所を調べて捕食するユニークな特徴を持っている。
8位 マナティー
秒速139~222 cm/s (時速5~8km)
海藻などを食べる草食の淡水に住むほ乳類。
大きい体のせいか動きが遅い。
これだけ脂肪がついていそうな見た目とは裏腹に、防寒性がなく寒さが苦手。人懐っこい性格。マナティーとジュゴンは似ているが、ジュゴンは緻密で堅牢、重厚なつくりをしていて、これは淡水域でも暮らせるマナティと、海水域でのみ暮らすジュゴンの大きな違いだ。(海水域の方が天敵が多いため)
7位 ゾウガメ
秒速76cm(時速2.7km)
遅い動物の代名詞。生活は、草や葉やサボテンを食べ、甲羅干しをして、1日のうち16時間近くも睡眠をとる。新陳代謝が遅く、体内に水分を大量に蓄えておけるので、飲まず食わずでも最長1年間生き延びることができる。
6位 ロリス
秒速55cm(時速2km)
サルの中でもとても小さいサイズで、木の上で虫などを食べながら暮らす。
ロリスは毒を持つ唯一のサルで、唾液から分泌した弱い毒を毛皮に塗り、捕食者から身を守っている。
5位 バナナナメクジ
via:The Banana Slug
秒速8.3cm(時速0.3km)
主にカリフォルニアにおり、ナメクジのなかでは2番目に大きく、「バナナ」に似ていて長さは25センチ。植物、きのこ、動物のフンを餌にする。
4位 ナマケモノ
秒速3cm(時速0.12km)
秒速3cmというのはナマケモノにとっては最高速度である。1日頑張って移動し続けたとしても、たった5.6kmしか進めない。あまり動きすぎると過労死してしまうという残念な一面もある。つまり、あまり移動が命がけなのだ。
ちなみに、ナマケモノが1日に摂取する食料は8g程度。
3位 ヒトデ
秒速0.89~2.7cm(時速0.03~0.1km)
種類によって速さは変わるが、平均的には、1秒で0.89~2.7cmしか進めない。ほとんど静止しているようにしか見えないヒトデが3位ということで、2位、1位の期待が高まる。
2位 ヒメリンゴマイマイ
秒速1.3cm(時速0.05km)
ヒメリンゴマイマイはフランスではエスカルゴと呼ばれている。こちらの名前の方が有名だろう。
最高速度でも1秒間に1.3cmしか進めない。私たち人間なら15分ほどで歩けてしまう1kmという距離を実に21時間もかけて歩くことになる。
我々が止まって見えてるカタツムリも実は動いているのだ。
1位 タツノオトシゴ
秒速0.04cm(時速0.001km)
実は鯛やマグロと同じ種目で立派な魚である。オスがお腹で赤ちゃんを育てる「育メン」なのは有名な話だ。
普通魚は尾びれを使って泳ぐのだが、タツノオトシゴは背びれ尾びれを動かし進むため、なかなか進まない。
世界一足が遅い生き物ランキングまとめ
スローライフの極みともいえる、遅すぎる生き物たち。
何かとせかされる現代人には見習うべき点もあるのではないだろうか。