※環境省RDB、またネットニュース等の情報を参考にしています。
最新のものも調べていますが、情報が替わっている可能性もあります。ご了承ください。
日本は気候の変化に富んだ独特に地形で、国土の面積と比較して多くの生物が生息していました。
しかし都市化や地方の開発が進んだ現代では多くの生物が住みかを追いやられ、数を減らしています。
今回は国内でも特に数が少なかったり、すでに絶滅してしまっているかもしれない生物をランキング形式でご紹介していきましょう。
5位:ミヤコタナゴ
皆さんは「タナゴ」という魚を知っているでしょうか?
とても小さな魚で、コイの仲間です。
『どうぶつの森』で釣れる魚なので、そこで知ったという方も多いかもしれません。
そんなタナゴの仲間であるミヤコタナゴは関東平野に生息しており、湧き水やきれいな小川などで普通に見かける逆なでした。
しかし都市開発が進むにつれて生息できる環境がどんどん失われていき、現在では栃木と千葉の一部のみで生息が確認されています。
また、近年では愛好家による密漁が行われており大きな問題となっています。
タナゴを愛する人が絶滅に一役買う、というのも皮肉な話ですね。
4位:クニマス
『引用元:Daiju Azuma, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons』
続いても魚類から。かつては秋田県田沢湖にのみ生息していたのですが、そちらでは開発による水質変化が原因で絶滅。
長く存在は確認されていませんでしたが、2010年に山梨県の西湖で再発見されました。
1935年に人の手で移植されたものだと考えられています。
ちなみに見つけたのはさかなクン。
クニマスのイラスト用に西湖から近縁種を取り寄せたら、偶然クニマスが混ざっていたそうです。
よい研究者は強運を持ち合わせているものなのですね。
もともとはとても価値の高い高級魚だったこともあり、資源的利用を目標とした養殖の試みが現在進められています。
近い将来、絶滅の危機を乗り越えたクニマスが食卓に並ぶかもしれませんね。
3位:オオルリシジミ
『引用元:環境省』
※オオルリシジミのみ画像が小さいですがご了承ください。
シジミチョウの仲間で、比較的大型の体に青と灰色のはねを持っています。
本州と九州で異なるグループのオオルリシジミがいますが、どちらも絶滅危惧種に指定されています。
本州のグループは東北地方と関東~甲信越の山間部に生息していましたが、東北地方では絶滅してしまいました。
彼らが数を減らしてしまった原因のひとつは、人間による山間部への手入れがなくなってしまったこと。
人間が作った草原は、手入れをしていないと森に飲み込まれていきます。
かつては家畜のえさを確保するために草原を管理していましたが、穀物のえさが一般的になったために草原を管理する人がいなくなったのです。
2位:シマフクロウ
北海道に生息しているフクロウで、羽を広げると1.5~2mにもなる大型のフクロウです。
人気漫画『ゴールデンカムイ』にもアイヌの神として登場しましたが、作中の通り守り神として畏敬の対象とされていたそうです。
もともと個体数が多い種ではありませんでしたが、開発に伴って巣作りに必要な大木が減少したためさらに減少。
漁業の発展によって餌にしていたサケ・マスが減ったことも拍車をかけました。
現在は人工の巣箱や餌の供給を行うことで自然に生活しながら保護活動を行い、150頭ほどが生息していると推測されています。
1位:ツシマヤマネコ
西表島に生息するイリオモテヤマネコはみなさんご存じかと思いますが、今回は対馬に生息するツシマヤマネコを紹介します。
日本にもともと住んでいるネコの仲間はこの二種だけですが、どちらも絶滅の危機にあります。
ツシマヤマネコがコタイ数を減らした原因も人間による開発ですが、環境が変わった際にテンやイタチなどの生態系的に競合していた動物の環境適応力が高く、生存競争に負けてしまったことも大きな原因となっています。
現在では人工繁殖の成功や保護活動の影響もあって個体数は安定していますが、それでも生息数は100頭ほどにとどまっています。
まとめ
今回紹介した種以外にも絶滅の危機に瀕している日本の固有種は数多く存在しています。
まずはどんな生き物が絶滅しかけているのか知ることから始めてみましょう。