滝の凄さを人に伝える時に、絶対に出てくる要素といえば『落差』だ。
水量も滝のダイナミックさを形作る重要な要素だが、
「○○の滝って1秒間に1万トンの水量があるらしいよ」
これでは滝初心者には伝わりにくい。
ということで、素人にもわかりやすい落差で日本の滝のランキングを作成してみた。
11位 福養の滝/静岡県静岡市 高さ:130m
静岡県静岡市葵区大間には『福養の滝』がある。この滝は日本で第10位の落差を誇る。
静岡市とはいっても、中心部から車で2時間ほど走らなければならない。さらに、近くに行くためには足場の悪い道をかなり歩かないといけないので、スニーカーは必須。
『引用元:経済局 農林水産部 中山間地振興課』TEL:054-294-8805
藁科川(わらしながわ)を北上した場所にあるので、川沿いの道を行けば車からでも見つけることができるはずだ。
10位 那智の滝/和歌山県 高さ:133m
和歌山県の熊野にある那智勝浦町に日本で8番目の高さの滝『那智の滝』がある。
高さもさることながら、日本三名瀑や日本の音風景100選にも選ばれるほど景観がいい。
『引用元:那智勝浦町観光協会HP』
画像を見てもらったら分かるが、この滝は何段にも分かれている滝ではなく滝壺まで一直線に落ちる「直瀑」だ。大量の水が一気に流れ落ちるさまは圧巻。
滝の落ち口の岩盤に3つの切れ目があって、3本になって滝が落ちることから那智の滝は「三筋の滝」ともいわれている。
8位 白糸の滝/北海道島牧村 高さ:150m
北海道島牧郡の島牧村には日本で第8位の落差を誇る『白糸の滝』がある。
目的地までは途中に看板が出ているので迷う心配はないはずだ。滝のすぐ近くに車数台を止めるスペースもあるので自家用車でも問題なく訪れることができる。
また、「白糸の滝前」というバス停もあるので車がない人も問題ない。
『引用元:北海道の滝めぐり-5白糸の滝150m』
この滝を流れ落ちる水は北海道で稼働している最古の水力発電所『定山渓発電所』を通ってきた水だ。
発電所の放流具合によって様々な表情の滝を見ることができる。近くに温泉街もあるので白糸の滝を訪れた際には寄ってみるのもいい。
8位 雲龍瀑/栃木県日光市 高さ:160m
栃木県の日光には何ともカッコいい名前の滝がある。その名も『雲龍瀑』。この名前は冬の姿に由来しているとされている。
1月下旬から2月上旬の最も寒い時期には滝が完全に凍り、数十メートルの氷の柱ができる。この姿が龍が雲に登っていく様に見えたり、雲の龍のように見えたためという説が有力だ。
『引用元:犬連れ 雲竜瀑』
滝が完全に凍結している時期限定で『氷の神殿』とも呼ばれている。
全国でも有名で訪れる人も多いため、登山道が整備されている。
今年の冬チャレンジしてみてはどうだろうか。
7位 八滝/長野県高山村 高さ:180m
長野県高井郡高山村に日本第7位の180mの落差を誇る『八滝(やたき)』がある。
八つの滝壺を持つことからこの名前がついた。この滝には展望台があり、滝と周りの景色を一望できる。
『引用元:八滝|wikipeia』
この八滝の近くには裏見の滝と呼ばれている『雷滝』もある。落差は30mしかないが、滝を裏側から見るという貴重な体験をすることができる。
他にも、近くに牧場やしだれ桜が咲く里などもあるので一見の価値あり。
6位 三階の滝/宮城県蔵王町 高さ:181m
宮城県苅田郡蔵王町に『三階の滝』がある。
名前の通り、3回に分かれて流れ落ちている。この3つを合わせると落差181mにのぼる。
『遠刈田温泉』から車で約10分ほどの場所にあるが、浴衣姿で見に行くのはやめた方がいい。滝までの道は舗装されていない部分もあるのできちんとした運動靴を履いていこう。
『引用元:三階の滝|wikipedia』
紅葉の時期には絶景を見ることができ、日本の滝百選にも選ばれている。
5位 西の滝/奈良県上北山村 高さ:200m
奈良県吉野郡上北山村には落差日本第5位と4位の滝が存在している。
展望台からは第5位の『西の滝』と4位の『中の滝』を一望できる。
ただ、車を停めてから滝が見える場所まで2時間近く歩かないといけないのが結構きつい。
『引用元:中の滝(奈良県上北山村)西の滝』
左が西の滝、右は4位の中の滝。
4位 中の滝/奈良県上北山村 高さ:250m
第5位の西の滝の隣にある。
世界の滝百選にも選ばれているのは日本でこの滝だけ。
『引用元:中の滝(奈良県上北山村)』
実際に見てみると、世界でも上位に選ばれることを納得できる。
文章で説明するよりも実際に見た方がいい。
3位 羽衣の滝/北海道 高さ:270m
北海道上川郡東川町にある『羽衣の滝』は日本第3位の落差を誇る。
名前の由来は青年が山賊に奪われた天女の羽衣を取り返したお礼にと天女が舞を踊り、その舞によって小さな滝が羽衣の如く優美で大きな滝に生まれ変わったという羽衣伝説だ。
2013年5月に天人峡で大規模な土砂崩れが起こり、通行止めになっていたが、2018年6月に復旧が完了し全面開通した。
『引用元:東川公式観光案内サイト』
滝まで続く遊歩道の真横を流れる『忠別川』は非常に美しく見どころの一つ。
2位 称名滝/富山県立山町 高さ:350m
富山県中新川郡にある「称名滝」は4段に分かれて落ちる段瀑だ。
一段目が70m、二段目58m、三段目96m、四段目126mで、総落差350mにものぼる。
『引用元:とやま観光ナビ』TEL: 076-444-3200
晴れた日に行けば滝のしぶきでほぼ確実に虹を見ることができる。
立山連峰の雪解け水が多く流れ込む春には、周辺にいくつもの小さな滝が現れるとても珍しい光景を見ることができる。
1位 ハンノキ滝/富山県 高さ:500m
圧巻の落差。
2位の滝と150mも差をつけて堂々の1位。
『引用元:立山町HP』Tel:(076)462-1001(代)
しかも、ランキングに入ってきた他の滝が何段かに分かれているのに、この滝は1段の落差でこの高さがある。日本にもここまでスケールが大きい滝があったのか。
この場所に行けば日本の2トップを一気に見ることができる。
ただ、注意しなければならないことがある。
この滝は一年中見ることができるわけではない。雪解けの時期にしか出現しないのだ。
ここに行くならば春にしておこう。