たまにニュースで流れる、「○○市で最高気温が19年ぶりに更新されました」という情報。
自分が住んでいる町じゃなかったらすぐに記憶から消えてしまう。
今回は日本で一番暑い最高気温を記録した町をランキング形式で紹介しよう。
これからは日本一暑い場所を間違わなくて済むよう願う。
ちなみに、世界一暑い場所はアメリカのデスバレーで、56.7℃を記録している。
8位 山形市
最高気温:40.8℃
場所 :山形県
観測日 :1933年7月25日
山形県は東北地方の日本海側にあり、県全域が豪雪地帯に指定されるほど冬には積雪がある。
ただ、盆地が多く、春~夏にかけてはフェーン現象により急な猛暑日に襲われる。
この最高気温記録もフェーン現象によるもので、2007年に埼玉県熊谷市、岐阜県多治見市が40.9℃を記録するまで、73年間も「日本一暑い場所」であった。
別名東北の草津と呼ばれる蔵王温泉や美しいエメラルドグリーンに輝く蔵王山五色湖などが有名。
8位 青梅市
最高気温:40.8℃
場所 :東京都
観測日 :2018年7月23日
東京都の内陸部側に位置し、周りを山に囲まれている。そのため、冬は寒く夏は暑い。冬には天然の屋外スケートリンクとして有名な市営御岳スケート場があった。(現在は閉園している)
夏には日本歴代8位タイの最高気温40.8℃を記録したが、熱帯夜は10年間で21日しかなく、夏の夜はとても過ごしやすい。
日本最大級の流れるプール東京サマーランドや実物の鉄道車両が展示してある青梅鉄道公園などが有名。
8位 中条町
最高気温:40.8℃
場所 :新潟県/胎内市
観測日 :2018年8月23日
全長15㎞に及ぶ海岸線がある。日本海気候で豪雪地帯ではあるが、日本海側に開いた扇状地であるため夏は気温が上昇しやすい。
中条町は元宿場町のため、街中を散策するだけでも昔の面影を辿ることができる。
乙(きのと)地区では地面の中を流れている伏流水が湧き出ており、平地に高山植物のミズバショウが生えている。
6位 多治見市
『引用元:多治見観光協会』
最高気温:40.9℃
場所 :岐阜県
観測日 :2007年8月16日
高根山や笠原富士などの多くの山に囲まれた盆地であり、冬は寒く夏は暑い。
2006年には37℃以上を記録した日数が日本で1番多いということで「日本一暑い街」としてPRしている。最高気温で負けたので日数で勝負。
1930年にドイツのモール神父に建てられた多治見修道院。その敷地内で栽培されているブドウで造られた修道院ワインは全国的にも有名。ワインフェスタが開催されることもある。
また、美濃焼の産地としても知られている。
6位 天竜区
最高気温:40.9℃
場所 :静岡県/浜松市
観測日 :2020年8月16日
もともとは天竜市であったが、2005年に浜松市に編入し天竜区となった。土地の大部分が森林であり、日本の政令指定都市の行政区の中で人口・人口密度が最も少ない区である。
数多くのキャンプ場や龍山秘密村などの自然を楽しむ観光地が多い。中でも天竜浜名湖鉄道は有形文化財に登録されており、全長67.7㎞の行程の中で36個の文化財を車窓から見ることができる。
夏の気温が高いため天竜川の川下りなどが人気だ。
3位 江川崎地区
最高気温:41.0℃
場所 :高知県/四万十市
観測日 :2013年8月12日
江川崎村が四万十市に編入し江川崎地区となった。山に囲まれた地形のため、夏の気温が上がりやすい。
2013年8月10日には最高気温40.7℃、11日には40.4℃、12日には、当時の日本最高記録である41.0℃を記録した。日本で唯一の「3日連続で40℃を超えた場所」である。
四万十川と広見川の合流地点があり、非常に美しい河川敷の景色を見ることができる。
長生沈下橋、岩間沈下橋などの沈下橋が有名。
3位 金山町
最高気温:41.0℃
場所 :岐阜県/下呂市
観測日 :2018年8月6日
岐阜県益田郡にあった町で2004年に下呂市に編入した。飛騨川と馬瀬川が合流する地点に栄えた。
山の中にあるため夏は気温が高くなる。
飛騨金山があり、昔は金がよく採れることで有名であった。その跡地は金山巨石群としてボルダリングを楽しむ人が多く訪れる。ちなみに、金山町(かなやまちょう)という町名は飛騨金山が由来となっている。
また、ダムの町と呼ばれるほどダムが多く、ダムマニアの人にとってはたまらない町である。
3位 美濃市
最高気温:41.0℃
場所 :岐阜県
観測日 :2018年8月8日
瓢ヶ岳、今淵ヶ岳の1000mを超える山などに囲まれた盆地になっている。これだけ高い山に囲まれているため夏の気温は高く、冬は積雪が多い。
旧今井家住宅、小倉山城がある小倉公園、長良川にかかる美濃橋などが有名な観光スポット。観光名所に行かなくても、町中を散策すれば「うだつの上がる街並み」を見ることができる。
1位 熊谷市
最高気温:41.1℃
場所 :埼玉県
観測日 :2018年7月23日
西側に秩父山地、北側に赤城山がある。
太平洋から東京を通ってきた南風と、秩父山地から吹き下ろすフェーン現象によって暖められた乾いた西風の影響で気温が高くなるとされている。
自然の土ではなくアスファルトで舗装されている都会で起こる現象。アスファルトは熱を吸収するため、夏場の気温が高くなる。そのため東京を通った空気は温められる。
高い山にぶつかった湿った空気が、反対の斜面で乾燥した暖かい空気となり吹き降ろす現象。
最高気温だけでなく、猛暑日の日数も多い。2010年には41日、2012年には32日が猛暑日となり国内最多であった。
2020年に浜松市が同じ41.1℃を記録したため、単独1位の座を失ってしまった。
1位 浜松市
最高気温:41.1℃
場所 :静岡県
観測日 :2020年8月17日
第6位の天竜区に続きまたもや浜松市からランクイン。しかも、堂々の1位である。
ホンダ発祥の地としても知られ、スズキの本社もあり日本有数の自動車工業都市である。
太平洋側から北上する暖かくて湿った空気により、夏は気温と湿度が高くなる傾向がある。
浜名湖周辺に観光地が集まっている。
有名どころだと浜名湖パルパル、はままつフラワーパーク、竜ヶ岩洞などがある。また、鳥取砂丘ほどではないが、中田島砂丘もある。