世界一高価なお茶ランキング

お茶とはツバキ科の植物「カメリア・シネンシス」の葉っぱを使った飲料のこと。

実は緑茶も紅茶もウーロン茶も同じ植物から作られている。味の違いは発酵の深さによるもの。茶葉に含まれる酵素により、何も加工をしなければ自然に酸化発酵していく。蒸したり炒ったりすることで酵素の働きを止めて、発酵具合を調整する。
麦茶、ルイボスティーなどは厳密にはお茶ではなく、お茶風の飲料。

そんなお茶たちの頂点に立つ高級茶をランキング形式で紹介しよう。

 

目次

5位 鉄観音(てっかんのん)

値段:約3.7万円/100g
産地:中国
種類:半発酵茶

ウーロン茶の一種。

名前の通り鉄観音という品種から作られる。葉を収穫後ある程度発酵させ、炒って発酵を止める。その際に非常に強い力で茶葉を揉むため、葉が丸まり表面には鉄のような光沢を帯びる。

特に福建省で作られる品種は高い値段がつく。
キンモクセイのような香りで味は濃いが後味はほんのり甘い。

伊藤園が販売している「黄金烏龍茶」には鉄観音が6割ブレンドされている。どんな味がするか試してみたい人は飲んでみよう。

 

4位 手もみ茶

値段:約18万円/100g
産地:日本
種類:不発酵茶

収穫した新芽を蒸し、焙炉(ほいろ)と呼ばれる作業台の上で、すべて手作業で乾燥・揉みをなされたお茶。機械による製茶では1人の茶師が1日に数百㎏製造できるが、手もみの場合は1日で300g程度。さらに、品評会で賞を取るような品質のものは1年で300g程度しか製造できない。そのため非常に高価。

手もみの茶師は全国手もみ茶振興会が称号の認定を行っている。上から永世茶聖、茶匠(さしょう)、師範、茶師○○段となる。

揉みと乾燥の工程では温度が非常に重要で、少しの違いで味に大きな差が出る。

手もみ茶品評会で1位(農林水産大臣賞)を受賞した茶葉は1㎏あたり100万円を超えることも珍しくない。

 

3位 熊猫茶(ぱんだちゃ)


『引用元:Baidu百貨

値段:約60万円/100g
産地:中国
種類:不発酵茶

パンダの糞を肥料にして作られたお茶。

パンダは本来肉食動物なので、竹を食べても30%程度しか吸収できていない。排泄される70%の栄養によりいい茶葉になるようだ。また竹の葉は緑茶と同じ抗酸化作用があり、がんを予防する効果も高いという説もある。

茶葉を育てるための分は四川省のジャイアントパンダ繁殖地から採取されている。

ただ、ここで注意しておきたいのは、まだ臨床試験が行われておらず、2023年現在効果は全く証明されていない

世界一高価なお茶としてギネス記録に申請を出しているが、2022年現在まだ登録されていない。

 

2位 蟲糞茶(ちゅうふんちゃ)

値段:約100万円/100g
産地:中国
種類:半発酵茶

茶葉を食べる蛾の幼虫の糞を乾燥させたお茶。

蛾の種類によって味や香りが変わる。虫糞茶が発見されたのは1700年代のこと。茶葉を保管しておいた倉庫に我が侵入し、茶葉を全て食べられて糞だけが残った。その糞が偶然水たまりに落ちた時に、水が赤くなり茶葉の繊維がほぐれて現れた。それを見て試しに湯に入れて飲んでみると香り、味が良かったのが始まりとされている。

高級麦茶と黒豆茶の中間のような味で、糞の異臭はなく蜂蜜のような甘味まである。お茶の葉が蚕によって分解され、アミノ酸を豊富に含み、お茶本来の味よりもうま味が増している。

 

1位 大紅袍(だいこうほう)

値段:約1395万円/100g
産地:中国
種類:半発酵茶

大紅袍は福建省の武夷山の険しい岩場で栽培されたお茶。そのため岩茶と呼ばれる。

大紅袍の原木は、天心岩という山の中腹にある岩に自生した樹齢400年以上の4本の茶樹。その茶樹から生産される茶葉は、年間1kgに満たないという稀少なもの。生産から納品までが国によって厳重に管理されている。木を保護するために2006年から摘み取りされていない

市場に流通しているものは、この原木を接ぎ木や挿し木して増やした2代目の木から採れたものである。

その希少性・味により、中国の歴代皇帝に献上されていた。別名『茶王』とも呼ばれる。

味はウーロン茶に似ている。

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