世界には珍しい景色を見ることができる場所が数多くある。
ただ、絶景を見ることができるのは必ず安全な場所であるという保証はない。
今回はそんな危険と隣り合わせだけど、美しい景色を見ることができる場所をランキング形式で紹介しよう。
悪魔のプール『デビルズプール』
ザンビアとジンバブエの国境近くにある世界三大瀑布のうちの一つヴィクトリアの滝にはある珍しい体験をできる場所がある。
ヴィクトリアの滝は幅1708m、落差は108mもあり、落差・幅両面から見た場合世界最大級だ。ちなみに世界最大の滝ランキングはこちら→世界の滝落差ランキング
この滝の上には少し深くなっている場所があり、プールのようになっている。何とそこで泳ぐことができるのだ!
写真のような感じで滝の真ん前で泳ぐことができる。ちょっと流されると100mを超える断崖絶壁があるというスリルを楽しみながら泳ぐという体験ができるのはここだけだ。
ただ、泳ぐことができる場所に行くには、2mくらいの深さの川を渡らないといけないので泳げるのが最低条件。あとは勇気だけだ。
しかし、注意して欲しいのは、過去実際に死亡事故が起きているという点だ。絶対にガイドさんの言うことを聞いて行動しよう。そうすれば流される確率はほぼ0になるはずだ。
地上700mの飛び込み台『トロルの舌』
ノルウェーのホルダラン県オッダにあるダム湖の北側にある700mの山から突き出た岩の通称。この岩は神話に出てくる巨人『トロル』が舌を出しているように見えるため、トロルの舌=トロルトゥンガと呼ばれている。
ノルウェーと言えば氷河によってできたフィヨルドと呼ばれる地形が有名だが、このトロルトゥンガも例にもれず氷河が溶ける過程でできたものだ。原理を頭では理解していても、なぜ岩がこんな形になるのか不思議だ。
写真を見て分かる通り、飛び出した岩の下には何もない。足を踏み外したら700m(時間にして12秒)落下することになる。
しかもこれだけ危険な地形であるにもかかわらず、”景観”を壊さないために柵や手すりなどは設置されていない。年間4千人もの観光客がこの場所で撮影をしていくが、今のところ死亡者は出ていないようだ。
逆に危険過ぎる方が人は慎重に行動するのかもしれない。
ニンバス山の名物『スカイウォーク』
カナダの西部アラスカ湾側に位置するニンバス山はある有名な体験をすることができる。それは、『スカイウォーク』と呼ばれている。ニンバスと言えばハリーポッターが乗っていた箒を思い出す人が多いと思うが、あの箒の名前はこのニンバス山が由来。
地図でいうとこのあたり。この近くには高い山以外に観光地がないため、登山が趣味の人以外には馴染みが無いかもしれない。
引用元:ClubTread.com
ニンバス山の名物スカイウォークとは目もくらむような高さにあるつり橋を渡る遊びのことだ。写真を見たら分かるが、床板は全く密に敷かれておらず、手すりになっているワイヤーもなんか心もとないような細さなのだ・・・。もし、いたがみっちり敷かれていてワイヤーが太かったとしても私は絶対に渡らない。絶対に。
引用元:BBC Travel
このスカイウォークを体験できる場所まで行くにはこのような切り立った崖を登っていく必要がある。
スカイウォークをやってみたい!となっても安易に行かない方が身のためだ。
挟まっただけの岩『Kjeragbolten』
シェラーグボルテンはノルウェーのイェラグ山にある奇跡の岩。984mの高さの2つの崖の間に挟まった岩の通称。
この岩が挟まった原因として考えられているのは、氷河期にこの山の上まで氷があり、その氷の上に岩があった。その後氷が溶けていく過程で岩が下に落ちてきて挟まったと考えられている。
引用元:NEIL HYGHES
こんなところに登りたいという人が後を絶たない。
引用元:tothtamas
この岩は奇麗に二つの崖に挟まっているだけで支えられており、もし、下に落ちた場合1km近く落下することになる。この場所が有名になったのはネット上の有名人マット・ハーディングが岩の上で踊ったためで、その後撮影希望者が長蛇の列を作るようになった。
この岩は2つの崖に挟まれていることによる摩擦だけで支えられているので、長い時間で見れば確実にいつか落下することになる。この上に乗る人は「いつかは落下するが、今ではないだろう。」という予想に頼ることになる。
ギガデインってこんな感じなのかな『Catatumbo lightning』
カタトゥンボ川の河口あたりでみられる非常に珍しい自然現象のこと。カタトゥンボ川は南米ベネズエラのマラカイボ湖に流れ込む川の一つ。
このカタトゥンボカミナリはみんなが見たことがある普通の雷とは一味違う。落雷の回数が異常に多いのだ。
何と『1平方kmの範囲内で1年間に発生する落雷が250発』という内容でギネスブックに登録されている。正確には年に140~160日、1晩10時間にわたり、1時間に280回発光する。
ヨーロッパが大航海時代だった1400年~1600年には『マラカイボの自然灯台』と呼ばれており、南米に向かう際の目印とされていた。
この異常な数の雷が発生する原因は、近くにあるアンデス山脈に湿気を含んだ風がぶつかり上昇気流が発生するためと考えられていた。しかし、最近の研究でカタトゥンボ川の周りにある沼地で有機物が腐敗し、発生したメタンガスによる上昇気流が主な要因ということが分かった。
現地にはカタトゥンボカミナリを見学するツアーもあるので、スリルを味わいたい人は参加してみるといいかもしれない。※もちろん自己責任で。