ある格闘漫画の有名なセリフで、『握力×体重×スピード=破壊力』というものがある。握力に関しては里香不能だが、体重とスピードが破壊力に直結しているのは物理学的に見ても正しい。
銃弾の威力は運動エネルギー(単位:J(ジュール))とほぼ比例する。運動エネルギーを計算する式は以下の通り。
E=1/2mv2 Eはエネルギー(J)、mは質量(kg)、vは速度(m/s)
今回はライフル弾の威力でランキングを作成した。銃弾の威力は単純に運動エネルギーのみで測ることはできないので、ある程度の目安として見て欲しい。
ちなみにエアガンは0.8J、ピッチャーが投げた時速150kmのボールは132Jほど。
10位 .38スペシャル 9mm 348.4J
- 初速度:939.6km/h
- 弾頭重量:10.23g
日本警察の拳銃は10位にランクイン。速さランキングでは16位だった。
ピッチャーが投げたボールの3倍ほどしか運動エネルギーが無い。やっぱり日本の警察は生ぬるいような気もする。しかし、憲法で『戦力の不保持』を宣言している日本の警察はこの位でいいのかもしれない。
5位 .40S&W 10mm 696.3J
- 初速度:1242km/h
- 弾頭重量:11.7g
S&W社1990年に開発した非常に新しい銃弾。弾頭を従来の10㎜弾の大きさで、銃弾全体が9㎜パラベラムよりも小さくというコンセプトで開発された。
S&W社によると、「9mmパラベラムより高威力で.45ACPより反動はマイルド」となっているようだ。
銃弾自体が小さいこともあり、装弾数が増えたことが評価されアメリカの警察に採用された。これによって世界から注目を浴びることになった。
4位 10mmオート 10mm 870.7J
- 初速度:1317.6km/h
- 弾頭重量:13g
1983年に、スウェーデンのFFV ノーマ社により開発された銃弾。当時の売り文句は「9mmパラベラム弾よりも威力があり、.45ACP弾よりも初速が高く当てやすい、理想の自動拳銃用カートリッジ」。
実際に非常に威力が高く、自動拳銃のマグナムとも呼ばれている。威力が強すぎる銃弾の宿命として、反動が非常に強く、実践には不向きな銃弾としてさほど普及はしなかった。さらに、人に使用するためには威力が高すぎるため、警察などの公的機関は採用しにくいものだった。
しかし、人体に対しては過剰な威力だったとしても、野生動物に対しては別。そのため、狩猟用の拳銃弾として広く用いられている。
3位 .357マグナム 9mm 1000.2J
- 初速度:1591.2km/h
- 弾頭重量:10.24g
銃弾の速さランキングでも3位にランクインした.357マグナムが威力でもランクイン。この銃弾はギャングなどとの銃撃戦の際、車のドアを盾にされることが多かったのでドアを貫通できるほどの威力が必要になったため開発された。
この銃弾は非常に高いマンズトッピングパワーをもつと多くの人から信頼されており、「きわめて信頼できる一撃必殺の弾薬」とも呼ばれている。
2位 .44レミントンマグナム 11.18mm 1560.5J
- 初速度:1612.8km/h
- 弾頭重量:15.55g
1955年代にS&W社により開発された銃弾。いま現在に至るまで市販の大口径弾の中でトップの人気を誇っている。
その威力は絶大で、北アメリカ大陸に生息している動物ならば確実に仕留めることができるとされている。要するにもっぱら狩猟用として使用されている。
1位 .50AE 12.7mm 1711.7J
- 初速度:1508.4km/h
- 弾頭重量:19.5g
栄えある第1位に輝いたのはイスラエルとアメリカが共同して開発した.50AEだ。これは拳銃で使用できる銃弾の中で最大の大きさを誇る。
発射された弾丸の運動エネルギーは、AK-47などに使用されている7.62x39mm弾と同等であり、拳銃でライフルに匹敵する威力を出す唯一無二の弾薬だ。
打った時の反動で方が外れるといわれているがそれは誇張した表現だ。発射する銃自体もかなり大型で重量があるので、そこまでの反動は来ない。
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