「馬鹿と煙は高いところが好き。」ということわざがあるが、人間と言う種は高所恐怖症の人を除けばほぼ例外なく高いところが好きだ。
そうでないと、ジェットコースターなんて怖いものを作り出す理由の説明がつかない。
今回はそんな煙のような人間が作り出した高い建物をランキング形式で紹介しよう。上位に名を連ねていたビルの中には倒壊したものもある。2017年時点で倒壊しているものはランキングから除外した。
13位 ペトロナスツインタワー1,2 マレーシア 452m
このタワーはツインタワーという名前だが、左側のタワー1を日本企業である建設会社ハザマが、右側のタワー2を韓国企業であるサムスン物産建設部門が建てた。41階と42階かかった連絡橋は、フランスの建築会社により建てられた。
タワー2の方がタワー1よりも少しだけ高いなど、二国間の関係性をうかがわせるようなエピソードがまことしやかに語られている。
- 韓国企業が建てたタワー2は傾いている。
- 傾いたのは日本の陰謀だとして賠償を求めている。
- タワー頂上は2つ同時に完成させようという話だったが、韓国が先に完成させてしまった。
タワー2が傾いているということ以外は噂の域を出ないようだ。
12位 環球貿易広場 中国 484 m
環球貿易広場は香港にある108階建てのビル。
低層部はショッピングモールが入っており、最上部にはホテル”ザ・リッツ・カールトン香港-九龍”がある。ここに泊まることができれば世界の富裕層の仲間入りができる。
11位 上海環球金融中心 中国 492 m
上海環球金融中心は101階建ての高層ビル。あの六本木ヒルズを建設した”森ビル”が手掛けているということで別名”上海ヒルズ”とも呼ばれている。
474mにあるスカイウォークという展望フロアは全面ガラス張りになっており、いまだに急速な発展を遂げる上海の力強い街並みを一望できる。
10位 台北 101 台湾 509m
台北101の”101”は101階建てのビルということからつけられた。東アジアで一番高い建物であり、アジアチックな外観をしている。
年越しの際は、このビルから大量の花火が打ち上げられる。この花火を完ぺきに見たいなら、一度は外から、2度目は中から見ないと見たことにはならない。
台湾を旅行するときはここは絶対に登っておきたいスポットだ。
9位 ウィリス・タワー アメリカ 527m
110階建ての高層ビルでシカゴの街並みを一望できる。
103階にある展望フロアは”ザ・スカイ・デッキ”と呼ばれ、その名の通り空にいるような錯覚に陥る。その一角に”ザ・レッジ”というひと際人が集まる場所がある。それもそのはず、このザ・レッジはビルからせり出すように作られており、全面ガラス張りなのだ!
普通は床の一部がガラス張りになっている程度なので、さらなる恐怖体験をしたい人は是非このザ・レッジにレッツトライ!
8位 ONE ワールドトレードセンター アメリカ 541m
ONE ワールドトレードセンターは地上108階、地下4階からなる高層ビルだ。名前から分かるように、2001年の同時多発テロにより崩壊した”ワールドトレードセンター”の跡地(グラウンドゼロ)に建てられた。
そのことから、工事中に地下から犠牲者の遺骨が発見されるということがたびたび起こり、建設期間が長くかかったという話もある。
100階~102階に展望フロアがあり、ニューヨークの夜景が一望できる。101階のレストランでデートをすればあなたが狙っている異性もイチコロだ。
7位 CNタワー カナダ 553m
CNタワーは他のタワーと違って、訪れた人を楽しませる秘密がある。
その秘密は4つの展望フロアだ。それぞれ異なった特徴を持っている。
- 342mにある”グラスフロア”は、その名の通り床がガラスになっている恐怖の展望フロア。
- 346mには”ホライゾンカフェ”があり、店内から展望可能。
- 351mには”360レストラン”がある。このフロアは1時間ほどかけて床が回転し、名前の通り座りながら360度の景色を見ることができる。
- 447m、一番高い展望フロアにあたる”スカイ・ポッド”からは絶景を見ることができる。
スリルを感じたいなら、エッジウォークを体験してみるべきだ。地上365mの屋外に出て、命綱をつけて歩くという恐怖体験ができる。
6位 広州タワー 中国 600m
人間で言うとウエストの部分がくびれている外観が特徴的な広州タワー。
このタワーには世界一の乗り物が二つある。世界一高い観覧車と世界一高いフリーフォールだ。どちらもそれ自体が巨大なわけではなく、広州タワーの頂上にあるから世界一のようだ。
ここに行く際に注意してほしいのが、景色はそれほど良くないということだ。大気汚染による視界の悪さでほとんど何も見えない日が多い。これを知った上で登るようにしよう。
5位 アブラージュ・アル・ベイト・タワーズ サウジアラビア 601m
イスラム教の聖地メッカに立つアブラージュ・アル・ベイト・タワー。7つの高層ビルが合体してできたような建物で、一番高くそびえるのが”メッカ・ロイヤル・ホテル・クロック・タワー”だ。その名の通り頂上付近に巨大な時計がある。建設費は2600億円で、高さならここよりも高いスカイツリーの4倍ほどかかっている。
このホテルには約10万人が一度に泊まることができる。10万人と言うとピンとこないが、東京ドームの座席数が55000人と聞くととてつもない大きさが分かる。キリスト教(22億5400万人)に次ぐイスラム教(15億人)の聖地だけあって、訪れる人が多いのでこれぐらいのホテルが必要だったのではないだろうか。
4位 上海中心 中国 632m
画像の右側にあるねじれた様な形のビルが上海中心(上海タワー)だ。昇り竜をイメージして造られたそうだ。ねじれた高層ビルはおしゃれに見えるのは私だけだろうか。
119階にある展望台には高速エレベーターを使って昇るのだが、上昇するスピードにも驚かされる。何と119階まで55秒しかかからないのだ。1分で600mとすると、時速36kmも出ていることになる。
もし、ブレーキがきかなかったら・・・なんてことを考えてしまう人はこのエレベーターには乗らない方がいい。
3位 東京スカイツリー 日本 634m
日本最高の建物”東京スカイツリー”。電波塔としては世界一の高さを誇る。完成後は観光客でごった返して登るのにも数時間待ちという状態が続いた。
頂上の第二展望台まで登るのには大人1人3000円かかる。ライフネット生命保険が実施したアンケートでスカイツリーの適正価格をを調査したところ、平均で832円という結果だった。みんな割高と思っているのだろう。
何でこんなに高いのか。
スカイツリーの建設費用は約650億円かかっている。さらに維持費などを考えると、入場料で3000円とらないと賄えないそうだ。東京に縁もゆかりもない私からすれば、こんなに税金を使う必要があったのかはなはだ疑問だ。
2位 ブルジュ・ハリファ アラブ首長国連邦 828m
金持ちが住む町として有名なドバイ。その名にふさわしいビルが”ブルジュ・ハリファ”だ。画像を見てもらったら分かる通り、他の高層ビルがまるで子供のように見える。206階建ての超高層ビルだ。
124・125階に展望台”AT THE TOP”がある。ちなみにAT THE TOPと名前がついているが、ビルの一番上というわけではない。観光客が登れる一番上という意味で、高さは452mしかない。頂上ではないにしろ、452mからの眺めは圧巻としか言いようがない。125階まではエレベーターで昇るのだが、たった1分しかかからない。
ドバイは砂漠を開発して作られた都市なので、遠くには砂漠が見える。砂漠と近代都市と言うミスマッチな組み合わせを味わえるのがドバイの魅力の一つだ。ブルジュ・ハリファの展望台から街を見下ろせば、近未来都市の王様のような気分になれること間違いなしだ。
1位 ジッダ・タワー サウジアラビア 高さ1008m(建設中)
とうとう人類が1000mの大台に到達する日が来る。
2015年から建設していて2019年に完成予定となっている。総工費1200億円で、200階建てになるようだ。現在はジッダタワーと呼ばれているが、建設開始時は”キングダムタワー”という世界最高のビルにふさわしい名前で呼ばれていた。現在まだ建設中ではあるが、これが完成すると全てのビルの順位が一つ下がるということになる。
まとめ
こんなに高い建物を作って倒れないのか?という疑問が浮かんでくるほどの建物ばかりがランキングされている。
日本のように土地が狭い国ならいざ知らず、アラブ首長国連邦のように広大な土地にも高い建物を建てているのが興味深い。
高い建物は倒れそうで怖いという考えを持っている私は、せめて地盤がしっかりしているところに建ててほしいと願うばかりだ。
それにしても、ランキング上位にアジアの建物がかなりの数ランクインしている。ビルの高さで国の経済力が分かるわけではないが、いつまでもアジアのリーダーぶっていると足元をすくわれるかもしれない。