意外と近くにある、日本の巨木ランキングTOP10

この―木何の木気になる木の歌詞を聞くと「HITACHI」のCMで使われていた巨大な木を思い出す。あの木はハワイ・オアフ島にあるモンキーポッドの大樹で、別名日立の木とも呼ばれている。

わざわざハワイまで行って巨大な木を撮影してくるぐらいなので、日本国内にはあそこまで巨大な木は存在していないのではないか。

これは間違いだ。

 

日本にも考えられないくらい巨大な木が存在しているのだ。

今回は日本国内の巨大な木ランキングを見てみよう。

※ちなみに、屋久島の縄文杉の幹周りの太さが12.6mほど。これと比べればどれくらい巨大なのか分かる。

目次

10位 柞原八幡宮(ゆすはらはちまんぐう)のクス

  • 所在地:大分県 大分市
  • 幹周り:18.5m

大分県大分市八幡にある柞原八幡宮(ゆすはらはちまんぐう)に日本で10番目に大きい巨木がある。

この巨木は樹齢3000年を超えるという測定結果が出ており、縄文時代からこの場所にあったということになる。

まだ私たち人間がウホウホ言っていたような時代からそこで生きていたのだ。

日本史で正確な日本地図を作った人として有名な伊能忠敬が全国の測量の途中に柞原八幡宮を訪れ、日記に『由原八幡宮境内に大楠あり周十四間』と書き残している。その当時からかなりの大きさであったことが分かる。

 

※いきなり6位まで順位が飛ぶが、ミスではない。幹周り20mの木が4本も存在しているためだ。

 

6位 藤崎台のクスノキ群


(引用元:nobaraの散歩道

  • 所在地:熊本県 熊本市
  • 幹周り:20m

熊本県熊本市にある藤崎台には巨大なクスノキが7本も生えている。

もともと、この場所には藤崎八幡宮があったが、明治11年に取り壊されている。その後県営野球場になったが、クスノキ群の周りには保護柵が設けられて今も残っている。

これだけ大きなクスノキが集まって生えているのは非常に珍しく、1924年には国の天然記念物に指定された。

7本の巨大クスノキは遠くから見ればちょっとした森のようにも見えるほど。

是非見てみたいものだ。

 

6位 武雄の大クス

  • 所在地:佐賀県 武雄市
  • 幹周り:20m

佐賀県武雄市の塚崎城跡の近く、武雄神社にこの大クスはある。

武雄の大クスは樹齢3000年以上とされていて、武雄市の天然記念物に指定されている。

この木は成長していく過程で幹の中心部分が枯れて、空洞になっている。その内部には天神さまが祀られていて、とても厳かな雰囲気を醸し出している。

武雄神社は武雄市の中では最古の神社で、1118年に建てられた。その頃から空洞があったようだ。

 

6位 衣掛の森 (きぬかけのもり)


(引用元:クロスロード福岡

  • 所在地:福岡県 粕谷屋郡宇美町
  • 幹周り:20m

福岡県糟屋郡宇美町にある宇美八幡宮に巨大なクスノキがある。

 

宇美八幡宮の敷地内には衣掛の森がある。森といっても本当に森があるわけではない。あまりにも巨大なクスノキだったため、昔の人がこのように呼び始めたそうだ。

さらに、八幡宮の敷地内には「産湯の水」や「子安の石」などがある。これらは福岡県有形民俗文化財に指定されている。

 

6位 権現山(ごんげんやま)の大カツラ


(引用元:山形県森林協会

  • 所在地:山形県 最上郡最上町
  • 幹周り:20m

山形県の最上郡最上町といういかにも山の上にありそうな名前の場所に巨木が生えている。

東法田から白川ダムの方へ登ると、たどり着く。大カツラまでの道は険しいため軽い気持ちではいかない方がいい。

樹齢は1000年で、カツラの木の中では日本最古の木だ。

カツラの木は基本的に上にまっすぐ成長していくため、あまり太くなることは無いが、この場所の栄養価がいいのかここまで巨大になった。

 

険しい道のりだが、一見の価値あり。

5位 本庄(ほんじょう)の大クス


『引用元:本庄の大楠|築上町歴史散歩ホームページ

  • 所在地:福岡県 築城市
  • 幹周り:21m

福岡県の築上町にある大楠神社にこの木は生えている。

この大クスは明治34年に火の不始末により火災にあって大半を焼失した。もう死んでしまったかと思われたが、もの凄い生命力でまた成長を始めたそうだ。

そのため、幹に大きな穴があき、半分を失った格好をしている。

このような経緯があって、長寿の御利益を受けようと葉っぱを身につける人や、幹を触る人が多くいる。

大正11年に国の天然記念物に指定された。

 

5位 川古(かわご)の大クス


(引用元:武雄市観光協会

  • 所在地:佐賀県 武雄市
  • 幹周り:21m

またもや佐賀県武雄市のクスノキがランクイン。

名僧行基という高名な僧の伝説も残っている。

また、公園内には水車小屋があり、昔ながらの方法で米を精米している。販売もされているので、記念に食べてみるのもいいかもしれない。

3位 北金ヶ沢(きたかねがさわ)のイチョウ


(引用元:ひつじの寝言

  • 所在地:青森県 西津軽郡深浦町
  • 幹周り:22m

このランキングにはクスが多い中、イチョウの木が3位にランクイン。

もちろん、日本で一番大きなイチョウの木だ。

樹齢は約1000年ほどで、鎌倉時代からそこに生えていたことになる。

幹に女性の乳房に似た形の気根が生えていて、そこに触れると母乳の出が良くなると言われている。そのため、「垂乳根の公孫樹」とも呼ばれているそうだ。

ちなみに、イチョウの葉が黄色く色づく11月頃に、夜間ライトアップされるイベントが開催されている。

2位 佐和気神社(さわけじんじゃ)の大クス


(引用元:森林館

  • 所在地:静岡県 熱海市
  • 幹周り:23.9m

静岡県熱海市西山町にある来宮神社には日本で2番目に大きな木がある。佐和気神社の大クスという名前だが、この木があるのはら宮神社。間違えないように。

樹齢は2000年前後と推定されていて、日本で稲作が始まった弥生時代からそこにあることになる。

この大クスは不老長寿、無病息災の御利益があるとされていて、幹の周りを1周すると1年寿命が延びると言われている。

長い年月をかけてここまで巨大になったのだから、このような御利益があるとされるのも納得できる。

 

1位 蒲生(がもう)の大クス

  • 所在地:鹿児島県 姶良(あいら)市
  • 幹周り:24.2m

蒲生の大クスは鹿児島市からほど近い姶良市にある。車で向かう時はかなり離れたところから看板が出ているので迷わずにたどり着ける。

蒲生八幡神社の敷地内にひと際大きな木がある。

これが蒲生の大クスだ。

環境庁が昭和63年に実施した巨樹・巨木林調査により、正真正銘日本一の巨木と認定されているので、日本中探してもこれより大きな木は存在しない。

樹齢は1500年と推定されており、日本史でいうと飛鳥時代からずっとこと場所に生えていることになる。10位の柞原八幡宮の大クスの半分しか生きていないのに大きさは1.5倍も大きい。木が生長するには時間だけでなく土壌も関係しているのだろう。

 

まとめ

世界中どこでもそうだが、巨木というのは信仰の対象になりやすい。日本も例外ではないようで、ほとんどが神社の敷地内にあったり、幹の中に神様が祀られたりしていた。

このランキングを作っていて知ったのだが、佐賀県は樹齢数百年を超すクスノキがそこらじゅうに生えているそうだ。

威厳たっぷりの木を見たいという人は佐賀が穴場スポットなのかもしれない。

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